──ギフテッド、発達グレーゾーン、LGBTQなど「見えにくい違い」への理解──
はじめに
子どもが「学校がイヤ」と言ったとき、「甘えてるだけかな」「友だちとケンカしたのかな」そんなふうに考えてしまうことはありませんか?
実はその背景には、**本人にも説明できない“違和感”**が隠れていることがあります。
- 授業が簡単すぎてつまらない(ギフテッド)
- 集団行動が苦手(発達グレーゾーン)
- 友だちが話す「恋バナ」が分からない(LGBTQ)
大人が見過ごしがちな、でも確かに存在する“見えにくい違い”について、いまこそ一緒に考えてみませんか?
●うちの子、他の子と何か違う?と違和感を感じている方
●ギフテッド、発達グレーゾーン、LGBTQについて理解したいと思っている方
●子どもとどのように向き合えばいいか分からない方
「見えにくい違い」とは?
子どもの中にある「違い」は、悪いことじゃない
これらの“違和感”は、本来ネガティブなものではありません。
けれど社会がそれを「問題」と捉えることで、本人が自己肯定感を下げてしまう原因になってしまいます。
周りとちがうこと=変わってる=ダメ この思考が、子どもが一番傷つけてしまうのです。
世界の取り組み
オランダ
学校に「LGBTQサポートスタッフ」や「信頼できる先生」が常駐。
カミングアウトや違和感の相談がしやすい体制。
フィンランド
教育カリキュラムに**“個別最適化”が基本設計**。
得意・不得意、感じ方の違いに合わせた学びの場を保障。
アメリカ
ギフテッド教育は一般的。早期発見プログラムも州によっては義務化。
「才能を問題にしない」社会の空気がある。
日本の現状は?
- ギフテッド支援は「モデル校」レベルにとどまる
- 発達グレーゾーンの子は「支援対象」にならず、見落とされやすい
- LGBTQについての教育は、まだ保健体育の一部にとどまる学校が多い
ママ・パパにできることは?
●子ども自身に「自分の気持ち」を話せる場をつくる
「どうしたい?」「何がイヤだったの?」否定せず、まず“受け止める”姿勢が一番の支えになります。
●ママ・パパも学ぶ、知る
書籍・映画・ドラマ・SNSなどでも、多様な「ちがい」の表現が増えています。
子どもに聞かれたとき、否定も過剰反応もせずに応えられるように。
●「ふつう」の定義を広げよう
「みんなと同じ」は安心かもしれないけれど、「ちがっても大丈夫」と言える空気が、一番子どもをラクにしてくれます。
1. 『ギフテッド 天才を育てる親たち』 著:スコット・バリー・カウフマン
→ ギフテッドの脳や心の特性を科学的に解説。育て方や社会との関わりも描いています。
2. 『発達障害「グレーゾーン」 子どもへの理解と支援』 著:田中康雄(児童精神科医)
→ 明確な診断がつかない子どもたちへの対応に悩む親にぴったり。事例も豊富で実践的です。
3. 『子どものためのジェンダー教育』 著:小川たまか
→ LGBTQについて子どもとどう向き合うか、家庭でできる声かけや態度を丁寧に教えてくれます。
まとめ|もしかしたら、うちの子も…
- ちょっと人とちがう?
- 何が苦しいか、自分でもうまく言えない?
そんな“なんとなくの違和感”に、耳を澄ませてあげてください。
「うちの子に限って…」ではなく、「そうかもしれない」と受け入れることが、
孤立を防ぎ、子どもが安心して生きていく力になります。
📌 次のアクション
あなたの地域で受けられる支援は?
→ 自治体の教育相談窓口や、子育て支援センター、学校のスクールカウンセラーにも相談してみましょう。