デジタル時代の孤立:親の知らないSNSの世界

ママパパ向け

「うちの子、最近スマホばっかり見てるけど…何してるんだろう?」
「友だちとSNSでつながってるって言うけど、本当に安心?」

親世代が子どもだった頃にはなかった“オンラインの世界”。

今、子どもたちは現実世界と同じか、それ以上に「SNS上の関係」に心を揺らし、そこに喜びや孤独、ストレスまでも抱えています。

今回は、子どもを取り巻くデジタル環境のリアルと、私たち親にできることを一緒に考えていきましょう。

この記事はこんな人にオススメ!

SNSは「便利で楽しいツール」である一方、子どもの心に大きな影響を与えることが分かってきました。

SNS利用時間が多い10代ほど、翌年の幸福度が低くなる傾向(特に女児)

【イギリス・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究】

SNSは、自己表現の場であると同時に「常に評価される場所」。

“いいね”の数に一喜一憂したり、グループチャットでの既読スルーに傷ついたり…。

画面の向こうで、子どもは想像以上に神経をすり減らしています。


以前は、孤立やいじめは「学校で起きるもの」でした。

しかし今では、SNSで無視されたり、写真や悪口を拡散されたり…

いわゆる「デジタルいじめ」が子どもたちを苦しめています。

  • SNS上で傷ついた経験がある:全体の44.6%
  • 10代のうち7割が「SNSでの関係にストレスを感じたことがある」
【日本財団『18歳意識調査(2022年)』】

しかも、SNSでのいじめや孤立は、大人の目に届きにくいのが特徴です。

「本人が言わなければ気づけない」ため、問題の深刻化や孤立の長期化を招いています。


フィンランド
小学校から「デジタル市民教育」を導入し、SNSの使い方・危険性・リテラシーを学ぶ授業がある。

親も一緒に学ぶ機会があり、家庭での対話を促進。

フランス
15歳未満のスマホ利用を原則として制限する法律を施行。

学校での携帯電話使用は禁止し、リアルな対話を重視。


  1. SNSを「禁止」するより「一緒に知る」
    • 子どもが使っているSNSを実際に見せてもらい、「どんなやりとりしてるの?」と興味を持つ
    • 否定ではなく、共感ベースの対話を心がける(例:「へえ、そんな使い方あるんだね!」)
  2. デジタル使用の“家庭ルール”を決める
    • たとえば「22時以降はスマホおやすみ」「スマホはリビングで使う」など、目が届く範囲で安心感を与える
  3. 「SNSで疲れてない?」と聞いてみる
    • 「楽しい?」より、「しんどくない?」と聞くことで、子どもが話しやすくなることも
  4. 親もSNSについて学ぶ
    • 文部科学省・総務省などが提供する「情報モラル教育」サイトや、教育系YouTubeなどで簡単に知識を得ることができます

今の子どもたちは「見えない場所で孤立する時代」に生きています。

親が思う以上に、画面の中で心をすり減らし、誰にも相談できずに苦しんでいる子が多いのが現実です。

でも、親が「知ろう」とする姿勢だけで、子どもはふっと安心することがあります。

「うちの子は大丈夫」ではなく、
「もしかしたら、話したいことがあるかもしれない」と思って、まずは一言聞いてみませんか?

あなたのその一歩が、子どもを“画面の孤独”から救うきっかけになります。

タイトルとURLをコピーしました